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会社は誰のモノですか?株主・解散価値の帰属者のモノ

決算書とは

決算書というものが存在します。一度は聞いた事のある言葉だとは思いますが、普通のサラリーマンにはあまり縁が無いものかもしれません。しかし、決算書は会社を経営する上で必ず必要なもので、その会社の業績を示すとても重要な書類なのです。従ってどの会社も決算書は作成してます。

上場企業でない限り、銀行は企業に融資をする時どんな大手企業でも、中小企業でも一律に必ず決算書を見せるように要求します。銀行がその企業に対し融資をするかしないかを判断する時、決算書の内容がその判断に与える影響はとても大きなものがあります。

決算書を作って見る

今回は会社の設立からその流れをみることによって、決算書の世界を少しみて見たいと思います。数式は一切使わずにかつ簡略化して説明しますので、科目等は無視して頂いて結構です。ポイントは2つです。「売上-経費=利益」「資産=負債+純資産」この2を使って説明致します。

あなたが脱サラして会社を設立したとします。内容は今迄あなたがずっと働いてきた経験のある業種です。1月1日今あなたがこれまで貯めて来た預金500万円を元手に会社を設立します。これを決算書に表すと以下の様になります。

     
預金 5,000,000純資産 5,000,000
総資産 5,000,000純資産 5,000,000

預金は資産になり左側に記載します。預金に対応するものが純資産です。あまり細かい事は無視して先に進みます。

同時にその預金を使ってトラックを買いました。これを決算書に示すと預金500万円のうち200万円がトラックに変わりました。総資産は最初の500万円のまま変わりありません。

        
預金 3,000,000純資産 5,000,000
トラック 2,000,000
総資産 5,000,000総資産 5,000,000

そしてそのトラックを使い1,000万円の売り上げを計上して、ガソリンや給料その他の経費合計900万円を使い1年間で100万円の利益を上げる事が出来ました。これを決算書に図示すると以下の様になります。

売上金 10,000,000
経費 9,000,000
利益 1,000,000
預金 4,000,000 純資産 6,000,000
トラック 2,000,000 (内当期利益) (1,000,000)
総資産 6,000,000 総資産 6,000,000

売上金や経費は全て現金の入金及び支払なので、今期の利益100万円はそのまま預金100万円の増加となりました。総資産は600万円に増加しました。そしてその後事業は順調に伸びて行きました。

トラックをもう2台購入して、更に自前の土地を購入しその上に事務所を建築しました。その時に銀行から2,000万円の借入をしています。その成果もあって、売上金は1億円を超え利益は1,300万円を計上しました。 下図は2期目の決算書です。

売上金 100,000,000
経費 87,000,000
利益 13,000,000
預金 4,000,000 借入金 20,000,000
トラック 10,000,000 純資産 19,000,000
建物 5,000,000 (内当期利益) (13,000,000)
土地 20,000,000
総資産 39,000,000 総資産 39,000,000

決算書から読み取れる事

この売上金と経費の表が決算書の「損益計算書」と呼ばれるもので、総資産の記載のある表が「貸借対照表」と呼ばれるものです。

の決算書から読み取れる事は、あなたが最初に出資した500万円の預金が、事業を継続して行く上で姿形を変え総額3,900万円の資産になったという事です。見方を変えれば500万円の自己資金と2,000万円のレバレッジ(=借入)をかけて投資を行った結果、3,900万円の投資成果を得る事が出来たという事です。

よって、今会社を閉めて解散したとすると、あなたの手許には1,900万円の現金が残る事になります。これは貸借対照表の総資産3,900万円の資産を売って、借入金の2,000万円を返済すると1,900万円になる事からも簡単に理解できます。

会社は誰のもの?

これが極く簡単ではありますが決算書の簡単な仕組みです。どんな大企業であれ、零細企業であれ決算書の基本的な考え方はこの内容と大差ないのです。そして重要な事は最初の出資金の500万円が1,900万円の価値になったという事です。当所5万円の株券を100枚発行して出資したとしたら、その1株の価値は5万円から19万円になったという事です。

そして今回のテーマである「会社は誰のものか?」という問いについてですが、当初出資した500万円が会社の土地やトラック等の資産に姿を変えて行った事、その500万円を出資したのがあなたであり、最終的な会社の解散価値の帰属者が株主であるあなたであることから答えは明確です。但しその価値を生み出す組織としての従業員がいないと会社は存続しませんが、根本的な関係から考えると会社は株主のものに他ならないのです。