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カードローンの金利はどうやって決まる?消費者金融が高金利の理由

各銀行の住宅ローンの現在の金利を調べました。最低金利は、変動金利ですが0.539%です(あくまで表面の金利のみの比較で手数料や保証料等は加味していません)。それに対して、同じ銀行が取り扱っているカードローンの最高金利は12%です。又同じ融資を行う金融機関であっても、ある消費者金融のカードローンの最高金利は18%です。何故これ程までに金利の差があるのでしょうか?借入金利は、低ければ低い方が良いのが当然の話です。今回はこのローンの金利について少しだけ掘り下げて考えてみました。

予想デフォルト率による金利設定

ローンを組んで支払不能になった状況をデフォルト(=債務不履行)と呼ぶ事があります。貸し出す側から言えば単純に言って焦げ付きです。このデフォルト率からローン金利を考える事が出来ます。

仮に今現在30万円の手持ち資金で、小口融資事業を始めたとします。ABCそれぞれ3人に対し、10万円、15%で元利均等返済1年払いの条件で融資しました。毎月の返済金額は9,026円です。貸し出す側から見ると10万円の融資に対して1年間で利息8,310円の利息受け取りを見込む事が出来、予定利回り8.31%です。(返済予定表(1)参照)。

結果は、AとCは一回も滞りなく完済しましたが、融資先のBにデフォルトが発生しました。Bは12回返済のうち9回までの返済はきちんと出来たのですが、残り3回、26,415円を残して返済不能の状況、即ちデフォルトに陥ってしまったのです。9回までのBからの受取利息は7,648円です。ABCの全員から回収した元金と利息の合計は273,585円+24,267円で297,853円となり融資元本300,000円を割ってしまった事になります(融資金回収表(1)参照)。

では貸出し金利を15%ではなくて、20%で融資していたらどうなっていたでしょうか?他の条件は全く一緒であったと仮定します。融資金回収表(2)を見て頂くと、金利が高い分元金回収金額は低いですが、利息がかなり多くなっていて、回収された元金と利息の合計は305,639円とかろうじて融資元本を確保する事が出来ました。利回りは1.879%です。このケースでは、デフォルト率(融資金に占めるデフォルト発生の割合)が8.7%~8.9%であれば、融資金利を15%に設定すると融資元本の回収が出来なくなるという事が分ります。

返済予定表(1)金利=15%
返済回数 元金 利息 返済金額 返済後残高
1 ¥7,776 ¥1,250 ¥9,026 ¥92,224
2 ¥7,873 ¥1,153 ¥9,026 ¥84,351
3 ¥7,971 ¥1,054 ¥9,026 ¥76,380
4 ¥8,071 ¥955 ¥9,026 ¥68,309
5 ¥8,172 ¥854 ¥9,026 ¥60,137
6 ¥8,274 ¥752 ¥9,026 ¥51,863
7 ¥8,378 ¥648 ¥9,026 ¥43,485
8 ¥8,482 ¥544 ¥9,026 ¥35,003
9 ¥8,588 ¥438 ¥9,026 ¥26,415
10 ¥8,696 ¥330 ¥9,026 ¥17,719
11 ¥8,804 ¥221 ¥9,026 ¥8,914
12 ¥8,914 ¥111 ¥9,026 ¥0
返済予定表(2)金利=20%
返済回数 元金 利息 返済金額 返済後残高
1 ¥7,597 ¥1,667 ¥9,263 ¥92,403
2 ¥7,723 ¥1,540 ¥9,263 ¥84,680
3 ¥7,852 ¥1,441 ¥9,263 ¥76,828
4 ¥7,983 ¥1,280 ¥9,263 ¥68,845
5 ¥8,116 ¥1,147 ¥9,263 ¥60,729
6 ¥8,251 ¥1,012 ¥9,263 ¥52,478
7 ¥8,389 ¥875 ¥9,263 ¥44,089
8 ¥8,529 ¥735 ¥9,263 ¥35,560
9 ¥8,671 ¥593 ¥9,263 ¥26,889
10 ¥8,815 ¥448 ¥9,263 ¥18,074
11 ¥8,962 ¥301 ¥9,263 ¥9,112
12 ¥9,112 ¥152 ¥9,263 ¥0
融資金回収表(1)・金利=15%
融資先 融資金額 返済元金 返済利息 焦付き金額
A ¥100,000 ¥100,000 ¥8,310 ¥0
B ¥100,000 ¥73,585 ¥7,647 ¥26,415
C ¥100,000 ¥100,000 ¥8,310 ¥0
合計 ¥300,000 ¥273,585 ¥24,267 ¥26,415
融資金回収表(2)・金利=20%
融資先 融資金額 返済元金 返済利息 焦付き金額
A ¥100,000 ¥100,000 ¥11,119 ¥0
B ¥100,000 ¥73,111 ¥10,290 ¥26,889
C ¥100,000 ¥100,000 ¥11,119 ¥0
合計 ¥300,000 ¥273,111 ¥32,528 ¥26,889

調達金利の差による金利差

金融機関は当然の事ながら資金を調達して融資を行います。資金調達のチャネルは金融機関によって全く違います。一般の銀行は預金で、その主な種類は定期預金や普通預金です。普通預金金利は0.01%位からです。同じ一般の銀行でも総資金量に占める普通預金の多い銀行と定期預金の多い銀行とでは預金者に支払う金利が違います。つまり低い金利で調達できる銀行と定期預金で高い金利を付けざるを得ない銀行とがあるのです。この差がローンの金利差になって現れて来るのです。

預金で融資資金を調達出来ない消費者金融は、主に銀行等からの融資により資金を調達する事になります。金利はかなりの低金利である事が予想されますが預金金利よりは高金利である事は間違いありません。この差が一般の銀行と消費者金融との金利差になっていると考えられます。あと業界内の他行、他社の融資金利動向も金利設定に大きな影響を与えるものと考えられます。

ローンの金利はその種類や取扱金融機関によって大きく違ってきますが、その大きな理由は大まかに言って以上の3点が考えられます。この事はどこの金融機関に行って融資を受けようか考えた時、大きな判断基準となるので知っておいても損は無いと思います。